デジタル・ファブの世界が広がっていく中での“ものづくり”。興味深かったのは、背景にある“ひとづくり”が最重要キーワードになっていたこと。従来のアナログ技能の世界で繰り返し語られたことが、デジタル技術の進化があっても根底でほとんど変わりがないことを意味しているのでしょう。
「fabcross Meeting ~ブームで終わらせない『次世代ものづくり』のあり方」 (Mar.23 2014)
デジタル・ファブリケーションの世界が広がっていく中での、新しいものづくりの担い手、環境などについて話し合われました。例によって、私の個人的なメモを数点、以下に残しておきます(発言者省略)。
・昨年来、やたら3Dプリンターばかりに興味が向いていたのは、「一般の人がいかにものづくりに詳しくないか」の表われだろう。いくら出力機があっても、やりたいことを自ら分からず、3Dデータを用意できず、何を出力しようというのか。
・3Dデータを扱うということがどういうことなのか、特に年配の人には概念そのものがなく、わかってもらえない。誰でも3Dモデリング作業ができるようになるわけではないが、何かを創りだそうというモチベーションがある人なら、本当は身につけて欲しい。(かつて“ワープロを使えない上司が、手書きで原稿を書いて誰かに入力させた”などという馬鹿げた方法のようにならないよう)
・これからのものづくり人材養成に向いた教育機関は、高専ではないだろうか。高専では(高校などと違って)高いレベルの実践教育が受けられる。技術・技能だけでなく、ものづくりのチーム・マネジメントなども経験できる。
fabcross.jpさん主催のトークイベントでした。
https://fabcross.jp/event/fabcross_meeting_0323.html