「昔の振り返り」タグアーカイブ

ものづくりの復権 02-パーソナルな工作意欲

個人でも使いこなせるデジタル工作機の出現は、ものづくりのあり方を変えていく可能性があります。利用者がメーカーになるということよりも、個人の考えやイメージを製作工程から直接反映していけることが重要なポイントでしょう。

家庭パソコン
〔特集「家庭のパソコンが面白い」:日経パソコン1990年1月8日号より〕

■20年前のfab事例?
上の写真は、パソコンがまだMS-DOSの時代だった1990年にパソコン誌に掲載された「家庭のパソコンが面白い」という特集記事の一部です(※注1)。まだ家庭でのPC利用率は高くなく、インターネットはもちろんつながらない時代。個人・家庭向けとして、やっと普及しつつあったパソコン通信サービス、デジタル(MIDI)対応の楽器、パイパーテキストという概念が初めて持ち込まれたソフトウェアHyperCard(マック用)といった道具を上手く使いこなしている事例や、業界での動き、将来ビジョンなどがまとめられています。
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「上蛇窪ムラばなし百話 米屋トモヱ・聴き書き」

現在の(東京都品川区)東急下神明駅~戸越公園駅~JR西大井駅あたりは、昔「蛇窪」という地名でした。そこに住む90歳になった方の証言集。牧歌的な昭和初期の話から、戦争前後の過酷な描写…。地元に関わりのある方なら強い興味を持つかもしれません。

上蛇窪ムラばなし百話
〔米屋陽一(編著)、2011年〕

■鉄ちゃんなら知っている?「蛇窪」の地名
相当にローカルな話題をお許し下さい。本書は一般に流通している本ではないようですが、品川区の図書館に行けば読めます。「蛇窪」とは今の東京都品川区豊町、二葉、戸越あたりの古い地名で、長くお住まいの地元の方の聴き書きを、ご子息である民俗学者の方がまとめられた本です。出版はつい昨年(2011年)とのこと。

かつて町名として「上蛇窪」「下蛇窪」と2つありましたが、「蛇」という名が一般に好かれるものでないことから、昭和初期に町名を変更することになりました。それぞれの地域に「神明」神社があったことから、「上神明」「下神明」という名に落ち着いたようです。東急大井町線が開業した昭和2年当時は、今の戸越公園駅が「蛇窪駅」、下神明駅が「戸越駅」という駅名でした。
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銅板建築 1-“昭和元年”が消えていく

「銅板建築」というものをご存知でしょうか。古い店舗の建築様式ですが、今となっては希少価値もあり、ユニークな店作りに活かせるのではないかと予想します。

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■味のある深緑色の店舗兼住居
モルタルなどで作られた2階建てくらいの商店の外壁に銅板を貼ってある古いタイプの建物のことを「銅板建築」と呼びます。そのほとんどは店舗兼住宅で、主に東京周辺の古くからある商店街にみられます。銅板だから茶色か金色か、いわゆる真新しい銅の色をしているのかというと、さにあらず。長い間風雨にさらされて、写真のように深めの緑色をしているのが普通です。「ああ、そういえばそんな店が昔よくあったな」と記憶の中で思い至る方もいるのではないでしょうか。
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交通博物館閉館

東京神田の旧万世橋駅にある交通博物館が明後日閉館されます。

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■万世橋駅のプラットフォーム
新聞などでもさかんに報道されていますが、閉館前で大変な混雑のようです。かくいう私も、4月某日に30年くらいぶりに行ってきました。普通は見ることができなかった旧万世橋駅の遺構見学ツアーにも参加しました。

万世橋駅は1912年にターミナル駅として開業しましたが、東京駅ができ、戦時中の1943年にはすでに使われなくなりました。今でも中央線に乗るとこの駅跡を通過することを多くの方がご存知だと思います。
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